第5章

17/22
前へ
/97ページ
次へ
腰を低く構え、ナイフに雷を付加させる。 「神さんを逃がさんか?」 「やると逃げるからダメ」 昂斗が一気に駆け出し、懐まで入り込む。 「くらえ!」 ナイフを振り抜きにかかるが、空を切るだけに終わってしまう。 亜理子は背後に既に跳んでいてかすりさえもしなかった。 昂斗はナイフを逆手に持って半身に構え直す。 「・・・強すぎないか、君?」 「そうかな?ぼくはそうでもないと思うよ」 言い終わると同時に大剣を降り下ろして衝撃波を生み出す。 「鮫牙」 真っ直ぐに刃の形のした衝撃波が昂斗に向かって走る。 昂斗は反応に遅れて完全には避けれない状態になってしまう。 「消し去れ!ジェスト!」 昂斗は言葉を紡ぎ、手を前に出す。 衝撃波が近づくなか、手の数センチ先に衝撃波と同じくらいの大きさの球体が生まれる。 そして、衝撃波が球体に当たった瞬間に衝撃波と球体が消え去る。 「なんなの?」 「はぁ、はぁ・・・空魔法・・・ジェスト、対象が接触したら、消滅させる魔法だ」 「でも、消耗は激しいみたいだね」 呼吸が乱れた状態であっても構えを取る。 「早めに終わらせたいんやけど?」
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加