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そんな彼女を逃げれないように捕獲用結界に閉じ込める。
「お前はなんの目的で襲ったんや?」
「・・・」
喋ろうとはしない。
(まぁええか・・・またしゃべるやろ)
昂斗はそこから視線を外していき、術から逃れた猫の方に目を向ける。
「あんたはなんであんなことをしてたんや?」
『ただの遊びじゃよ』
「遊びか・・・もうこんなことはすんなや」
『いやじゃな』
昂斗は神様の自由さに呆れてしまう。
やはり、神様は人間とは違う感覚なのだと感じるしかなかったが、面倒なことだ。
「やめてくれよ・・・面倒なんやけどな~。捕まえに来んの」
『それはまた遊んでくれるということかいの?』
「次は、恐らく殺しにかかるやろな」
『むっ?仕方がないのぅ神じゃし死ぬわけにはいかんからの』
残念そうに、首を軽くであるが縦に振る。
昂斗にとっては面倒事が減って安心していると、数人分の足音が聞こえる。
「亜理子とかいうたな?今回は見逃すから話す気がないなら、さっさと去りや」
さっと、結界を消す。
「神さん、そゆことやから」
『今回だけじゃよ、遊んでくれたお礼じゃ』
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