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皆が固唾を飲んで待っていると、消えていた照明がいきなり点いていく。
いきなり明るくなったせいか目が見えなくなる。
目が慣れてくると壇上に、おっさんと言えるくらいの男性が立ち、皆の目が慣れるまでの間、無言で待っていた。
「そろそろ皆の目が慣れた頃だろう。ワシがこの日本魔導学園の学園長、忌崎聡煉(キザキソウレン)だ。まだ50代だがの、爺臭いしゃべり方なんでな。聞きづらかったらすまんが我慢してくれんか。」
白髪混じりの髪に、鋭く力に満ちた目が皆の方を見て、笑みを浮かべる。
「皆、やりたいようにしてみよ。それを助けるも、止めるもワシら教師だからの。ただ、その前に道は違えるな!」
それだけ言うと学園長は姿勢を正し、教師から紙を受け取る。
「このまま新任の先生の紹介に移る…」
と短いと思ったらここから一時間半…暇な式典が続き、教室に戻った頃には皆、変に体力を使って疲れはてていた。
そこに元気よく帰って来る担任。
それを見るだけでまたバテそうになる。
セミロングの髪を後ろに送って、顔が見やすいようにしてくれているのか…
「これから降順に自己紹介してもらうからね…では渡辺から」
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