第6章

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「もう、やめへんか?昔から好きでいてくれたんも、この封印されてた人格を好きになってくれたんもうれしいけどな・・・道は踏み外したらあかんで。こうなった責任や・・・命かけて止めたる」 昂斗は半身に構える。 「一緒になってくれないの?なら、邪魔なだけ・・・」 優しく、妖艶な微笑みを昂斗に向けていた恵美の顔が憎しみなどの負の感情に彩られる。 「あなたはここで殺す・・・」 すると、指で昂斗を指した瞬間に昂斗に向かって魔力の塊が飛ぶ。 昂斗はギリギリでかわす。 人間に受け止められるような力ではなかった。 受けていたなら昂斗は塵も残さず消えていただろう。 「よけたの・・・氷よ、アイスブレイド」 昂斗の足下が冷え、氷の刃が昂斗めがけ、突き上がってくる。 後ろに一気に飛び、一拍おく。 そして手に魔力を溜めていく。 「熱をおびし鋼よ、我が武器となれ」 剣を作りだし、残りの飛んできた刃を破壊する。 「地よ」 ただそれだけで岩の蛇を作り、昂斗に向ける。 「断ち切れ」 剣を降り下ろし、蛇を切り裂く。 まだ、恵美のターン。 「風よ」 かまいたちとなった風が昂斗に向かって飛ぶ。
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