第一回

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もう何度も続けているこの逢瀬に、アタシの体は自然と動いてしまう。 「ご飯っていってるのに、とりあえず、これとこれとこれを4本ずつ。 那月これ好きだよな」 「ええ、好きよ」 じゃあ、これ一人前とこなれた風に頼む彼。 好きなもの覚えていてくれるんだ、とちょっとしか喜びが生まれる。 本当に、彼はずるい男だ。 こうしてアタシの心を離してくれない。 アタシが離れられないだけだけど。
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