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目が覚めると、そこは保健室だった。 そっか…倒れたんだっけ。 「よぉ、目覚めたか。」 不意に耳許で無駄にエロい声がした。 「うわっ小野先生!耳許で喋らないで下さいよっ先生の声無駄にエロいんだから…。」 すると先生は心外だとでもいうように顔をしかめた。 「それはこっちのセリフだ馬鹿。えっろい顔して寝やがって…そんなに襲ってほしかったのか?」 そう言ってニヤリと妖しげな笑みを浮かべる先生。 「…っな!そんなわけないでしょう!!」 思わずむきになってそう言えば、冗談だと笑われてしまった。 「だけど本当に心配したんだぜ?お前、身体弱いんだからあんま無茶すんなよ。」 そう言って頭を撫でられる。 身体が弱いんだから…か。 「……そうですね。」 自然と声が小さくなる。 すると俺の気持ちを悟ったのか先生は苦笑した。 「別にやりたいことを我慢しろとは言わねぇよ。ただ今回みたいのはやりすぎ。お前が早瀬に抱えられてきた時なんか本当焦ったんだぜ?」 あんま心配かけんな。 そう言ってまた僕の頭を撫でる先生。 え… それより今、何気なく早瀬に抱えられてきたって… 「千秋が…僕を運んでくれたんですか?」 たしかに僕がここにいるってことはそれしか考えられないわけだけど…。 「おう。あれは正直ビビったぜ?あの早瀬が血相変えて飛び込んできたんだからよぉ。」 ―-ー…ガタッ 「…莉央?」 ベッドから起き上がる。 「…なんで……」 ―-ー…ガラッ 「なぁーなぁーなんで保健室行くんだー?」 大きな音と同時に聞こえてくる耳障りな声。 うぅ…頭に響く。 「うるせぇよ。ここには病人がいるんだよ。うるさくするなら出てけ。」 先生の声が不機嫌そうなものへと変わった。 ちらりと視線の先を見るとそこには転校生君と…え、千秋? 何で2人が一緒に… 僕が転校生君に苦手意識もってることくらいとっくに気付いてるはずなのに。 まさかさっき僕が言った言葉に腹を立てて嫌がらせに…? 「静かにしなさい!だいたい、どうしてついてくるんですか!!」 …ではないみたい。
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