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彼の名は大久保 勝。この物語の主人公である。両親は警察官で高校に通うために別居中。というより、中学2年の頃から両親とは反りが合わなかったがために、高校入学と同時に独り暮らしを始めたと言ったほうが、彼の現状、そして過去を良く表現できるだろう。
中学一年の頃から、彼はスーパーカーに憧れるようになる。同時に、エキゾチックカーやハイパーカーにも。そのきっかけは、ある晩の塾帰りの途中で目にしたストリートレースであった。
警察に追われるレーサーたちの中でも一際目立つ白のポルシェがスパイクベルトを投下してパトカーを足止めし、ランボルギーニやケーニグセグを抜き去っていく姿を目撃したのだ。
激闘の一部始終を目撃した勝は、これらのクルマたちだけでなく、ストリートレーサーにも憧れるようになった。当然、法を犯す行為に両親は反対した。しかし、諦めない彼は貯金を吐き出し、両親に内緒で買ったレースゲームで仮想上の経験を積むようになっていた。
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