回想

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そう、今日は高校の夏休みの宿題で“思い出日誌”なる物を書かなくてはいけなくて… 何でも自分の思い出作文を綴る趣旨らしいのだけれど、 僕にとって十数年の人生はあまりにもあっと言う間で、それでいてどこか朧気で とにかく人に話せる様な物では無くて、だから文字に起こそうにも先ず何を書くべきかが浮かばない。 その実に単純な筈の難問である宿題について僕は十年来の親友の関矢に訊いてみたのだけど、彼が言うには「何でも良いんじゃねぇの?」 だそうだった。
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