回想

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僕の事、姉さんの事、関矢の事…。 誰から話そうか迷うけれど、成る可く順を追って話したいけど逸れてしまったらごめんね。 そう、先ずは僕の事。 天道左龍は武術家の家に生まれた男の子。 実家に隣接した道場には天道流柔術指南所の看板が掛かっている。門下生は30名そこそこ。 柔術と言うのはつまり柔道の事なんだけど、ここだけの話し実は人体破壊を目的とした闇の暗殺拳が極秘で継承されている。 これは他の門下生の預かり知らない話し。 そんな家の長男として生まれた僕は、物心ついた頃から父に投げ飛ばされまくっていた。 今に思えば道場を継がせたい一心の父の愛の鞭、だけど僕はそんな日々が嫌で毎日泣いていた。
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