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1. クリスマスイヴの夜を過ごしたファイヤーママ。 おいしい食事と、おいしいワインを取りながら。 幸せな気持ちで、大好きなあなたと。 あたしは、大切な夜を過ごした。 そして。 あたしのお部屋に、あなたはやってきた。 ゆっくりとしたキスを交わしたその後で。 あたしとあなたは、言い争いをした。 あたしには、分からなかった。 なんであなたは、そんなにも怒るのだろう? あたしは、ただ。 あなたと一緒に居たかっただけなのに。 あなたは、突然仕事を辞めて。 そして、遠い場所にひとりで行くとあたしに告げた。 あたしは、あなたと一緒に行きたい、と言った。 でも、あなたは。 それを、許してはくれなかった。 そして。 あなたは、あたしの前から姿を消した。 どこに行くのかも告げずに。 あなたから届いた、最後のケータイメール。 そこには、 「もしも、俺のことをまだ好きでいてくれたなら、来年のクリスマスイヴの夜8時にファイヤーママで逢おう」って。 それだけが書いてあった。 どうしてあなたは、消えてしまったのだろう? あたしをひとり、東京に残して。 あなたからの連絡は、それ以来ぷっつりと途絶えた。 あたしの恋の炎は今、確かに消えかかっていた。 あなたと過ごした一年。 あなたがいない一年。 あたしにとっては、違いすぎる一年という時間。 あなたは。 きっと、あたしが必要じゃなくなったんだって。 しばらくの間、そんな風にあたしは思っていた。 そして、あたしは。 腰まであった長い髪を、バッサリと短く切った。 あたしは、それでも。 あなたのことを信じて待とうと、だんだんと思えるようになった。 幸せすぎた時間が、そうさせてくれたのかな? ううん。 それは、きっと違う。 だって。 あたしは、あなたの本当の気持ちに、気づくことが出来たんだから。
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