ランプの精

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『本当に何でもできるなんてビックリ…!』 「ただお前には1つ注意点がある」 注意点…? 俺は遥かに自分より背の高い相手を見上げる。 『なに?』 「俺はお前、ご主人様の願い事を叶えるのが仕事なんだけど…ただし3つまでで終わりだ!」 えーと…つまりそれは… 『それって、俺の願いを叶えられるのは3つまでって事だよね?』 「あぁ、…小さいのに話が早くて助かるよ」 そう言うと、自分をランプの精と名乗る男は、嘲笑気味に笑みを浮かべた。 むっ! なんだよさっきから小さい小さいって…! そりゃ決して大きくはないし、背の順だったら前から数えた方が早いけどさぁ…! …自分で言って悲しくなってきた… 『そのうち伸びるし…!』 「…ご主人、それが1つ目の願い事?」 『えっ?』 「俺はご主人が願う事なら何でも叶えられる…。勿論、願い事の上限はあるけど、身長を伸ばす事だって出来るよ…?」 男は続ける。 「ただし、身長を伸ばしたら…1つ目の願い事は終わってしまうけど」 俺に選択権を与えて、男は楽しんでいるようにも見えた。 『う…でも…それはいいや、やめておく』 身長高くはなりたいけど…それを願い事にしたくはなかった。 何より急に身長が伸びても気持ち悪いしさ(笑)
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