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それから十日後の引っ越し当日
「それじゃ、淋崎さんお先にお荷物笑楽町に運びますね。」
「ああ、よろしく頼むね~」
<ブルル――――>
「ふぅ~これでこの家ともさよならか…荷物詰めながら何回思ったか…」
「いや?親父一回も自分で荷物詰めなかったよな?」
「い~やでも少し手伝ったぞ?」
「あれは、手伝ったんじゃねぇ!!!散らかしたって言うんだ!!!」
「え~~~~父さん頑張ったのに…」
「何が『頑張ったのにだ』廊下に服ばらまいて『ヤッホー滑り込み!!!』って遊んでただけだろ!!」
「いや~~楽しかったな~恋兎もやれば良かったのに…」
《開き直りやがった…っか誰がやるか!!!》
<ジト――――――>
「わははは―っとそろそろ時間か~」
「そーだな、早く行かないと飛行機乗り遅れるぞ」
「ああ恋兎、おねーちゃんとおじいちゃんによろしくっと言っといてくれ~よろしく頼んだぞ!!」
「はいは~い」
親父はあっという間に去って行った。
「よっし、俺も行くか~じいちゃんと会うのは久しぶりだな~」
そう言って俺は駅へ向かった。笑楽町へ向かうために。
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