運命

10/10
前へ
/22ページ
次へ
「優くん…今度はいつ病院に来るの?」 わたしは涙も止まり、やっと落ち着いたので優くんに尋ねた。 「毎日来るよ」 「ほんとに?!」 「あぁ」 優くんは笑った。 「…あ、もしかして、わたしの為?それなら、別にいいよ。無理しなくて。自分が診察のある日だけ来てくれたら、それでいいの」 「見舞いぐらい来てもいいだろ」 「…ありがとう」 「おう。そんじゃ今日は帰るから。ゆっくり休めよ」 そう言って優くんは病室から出て行った。 「どうしよ…。好きすぎるかも」 わたしは初めての気持ちに焦りながらも、自分が病気だってことを忘れるくらい、優くんに夢中だった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加