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「なんで?!」
「いや、なんでって…。俺、君の名前も知らないし」
「佐々木未来です!」
「へー、そう…」
「付き合ってくれますか?」
「ごめんね」
「わたし、余命1年なんです」
「はっ?」
「だから…どうしても死ぬ前に、優くんと付き合いたいんです」
「嘘つくなよ」
「…バレました?」
「バレバレ。てかなんで俺の名前知ってんの?」
「前も病院に来てたでしょ。わたし、ここに入院してるの。それで偶然、優くんが看護士さんに名前呼ばれてるの聞いたの」
ここはS病院の入口。
わたしは優くんを知ってから、優くんが来るかもしれないと思って毎日入口で待っていた。
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