1.

4/11
前へ
/264ページ
次へ
「あ、鳳様がいらっしゃったぞ」 「おはようございます、会長!」 「壱貴様は今日も麗しくいらっしゃる…」 車のドアを開け、彼が身体をそこから出すとその場に居た生徒は表情を輝かせた。 そして直ぐに人々は歩みを止め、彼が歩くための道を作る。 彼はこの学園の生徒会長を務めており、生徒からも莫大な支持を受けている所謂人気者なのであった。 「ああ、おはよう」 とても爽やかではない挨拶を無表情にし、ズカズカと進んで行く。 彼の後ろを僕も置いて行かれないようについていくのだけれど、いつも決まって聞きたくない言葉が飛んでくる。 「…汚ならしいヤツ」 .
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

233人が本棚に入れています
本棚に追加