#1.慟哭

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#1.慟哭

-…千年の歌姫。 むかしむかし、あるところに、千年に一度だけ、神の御使として現れる『千年の歌姫』と呼ばれる歌姫が、おりました。 歌姫は世界の行く末を決める役目を持つ為、願いをなんでもひとつだけ叶える事が出来ます。 そしてその年も、千年の歌姫は世界に平安をもたらす者として現れました。 しかし。世界は戦争や権力争い、麻薬、人体実験などが蔓延しており、とてもいいものではありませんでした。 歌姫は悩んだ末に、世界を壊すことにしました。 この世界には… 『不幸の歌』がお似合い だと… パタ、と絵本を閉じる音。 金髪の少女がため息をつきながら空を見上げる。 少女:歌姫…か…不幸の歌を歌うなんて、酷い…アタシなら……アタシだったら………… …貴女なら…貴女になら…きっと 少女:…………だれ?アタシをよんでるの………? "特別"に、なりたいのでしょう? 少女:…アタシは…
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