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テレビを見ながらくわえていたパンを落とす。
俺の名前は砂畑俊。絶賛中二病発病中、いわゆる中二病患者だ。
テレビでは中二病殲滅作戦のCMがアップテンポな曲と共に流れている。
「ちょっと俊!」
母さんが真っ青な顔で俺に一通の手紙を渡してきた。
封筒には何も書かれていない。恐る恐るそれを開けるとやはり何も書いていない赤い紙が出てきた。
「なんだこれ?」
母さんと目が合う。真っ青な顔のままの母さんは震える指をテレビの方に向けていた。
テレビではまだあのCMが流れている。
そしてCMの最後に一つのテロップが出ていた。
《中二病患者には何も書かれていない赤い紙が送られます。見つけ次第通報しましょう。》
俺はもう一度母さんを見る。
そして母さんの右手に握られた携帯電話を見て俺は逃げるように家から出た。
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