姉妹とアマゾネス

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『お姉ちゃんは大丈夫?!服が真っ赤だよ!!』 「大丈夫大丈夫、それより下の方手伝ってくれない?」 その後、姉妹で応急手当を可能な限りを施すと後から別支部の医師団の連中が駆け付けてきた その連中に事情を話し、PKF的役割を果たしている軍の場所まで護送する羽目になった イコは真っ平御免なのだが、医師団の方で話を付け即刻出国出来るという飴を与えられた 難民避難の為の航空機による国外避難最後の便に乗せるという飴だ これには女子供がギリギリまで乗り込み、国境を超えられる比較的安全でVIPクラスの避難方法であり、カメルーンに向かう しかし、少し無理がある 負傷者含め50人以上の人間を戦う意志のある人間だけで護送しなくてはならない [アマゾネス]という集団が居る 女性中心の自警団だ この民兵レベルの集団と前に仕事を一緒にこなした仲間が今回イコの味方である その仲間は… 「オメェが居る仕事はろくな事が起きないなぁオイ」 「アタシだって好きでゴチャゴチャさせてる訳じゃないんだからさ、ボッツ」 ボッツ 前の職場、ソマリアでの仕事や米国内の仕事を共にした男性 相変わらずガタイのイイ身体に角刈り気味に刈り上げた頭 マガジンポーチが大量に付いたプレートキャリアにM4、ショルダーウェポンとしてイサカM37 イコと二人で煙草を吸う 久しぶりの煙草にご満足のイコ 「アンタもこんな魔女の釜みたいな場所によく居るよ」 「俺もお前みてぇなモンさ、従兄が医師団でこの度派遣される羽目になっちまったのさ、この宗教紛争大国によ」 「大変だね、お互いに」 「愚痴っても始まらねぇ、問題をどう始末するか考えよう」 問題がある ボッツが居た医師団の話では、セレカの連中が航空機のある町に進行しているらしく、国連やNPOの人道支援物資略奪を考えているらしい 航空機は可能な限り待機させてはいるが、もし奴等より先に空港につかないとヤバいことになる ここで案が出てきた アマゾネス達と共同でセレカの進行を遅らせる又は撃退しようという話だ
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