百合なお嬢様

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「九重家次期党首が百合。しかもお前は一人娘だ。財閥は代々親族が継ぐ。つまりは、お前の代で九重家が終わってしまう可能性があるのだ」  ……何とも短絡的な考えですね。親戚だっているでしょう。私の子供に限るのでしたら、私が養子を育ててもいい。当然、女の子ですが。  私は、お父様の言い分が全くといって良い程に理解出来ず、不満を表情にして表していたのですが、そんな私の心境に気が付いたのか、お父様はこんなことを言いだした。 「……お前は執事と共に居る事で、ノマールになってもらう」  不可能ね。私は男なんて好きにならない。 「拒否させて頂きます。男なんて、お父様が居なくなった瞬間にクビにさせて頂きます」
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