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カーテンを締め切った箱ばかりの部屋。
カーテンの隙間から朝陽がさす。
『お兄ちゃん朝だよ~。』
そんな事を言いながら俺の布団を揺さぶるが俺は更に布団にくるまり対抗した。
今は10月だがそれなりに寒いから布団から出たくない。
『もう・・・怒るよ!お兄ちゃん!』
なかなか俺が布団から出ないから機嫌を悪くしたそうだ。
『わかった。起きるから。』
俺は布団をどかしてベッドの横にいる彼女を見た。
ピンク色の長い髪に深い蒼の大きな瞳で背丈は小学校高学年か中学入りたてくらいの小さな女の子だ。
『おはよう。モモ。』
そういって俺は彼女の頭を撫でるが感触がない。
当たり前である。彼女は俺の脳内彼女。ぶっちゃけると俺の妄想である。
きっと脳内を覗ける超能力者がいたならばこのロリコンめ!と罵られただろう。
ちなみにロリコンではない。
俺が歳をとりすぎて、モモが歳をとらないからこんな歪なことになったんだ。
『もうお兄ちゃん会社遅れちゃうよ。』
そもそも29歳のオタク系キモ男の家に妹系美少女がいるって何処の次元だよ。教えてやろう、ここは三次元だ。
時計を見てみるとそれなりの時間だ。
『やべぇ。急いで準備するよ。』
部屋を出て洗面所に走った。
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