プロローグ

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歯を磨きながら鏡に写る自分の顔をみる。 自分で言うのもなんだが、かなり老けて見える。 お兄ちゃんと言うよりはもうおじさんだな。 このおじさんの名前は荷田次郎と言う。 29歳 独身(二次元の嫁と脳内結婚) 職業は普通のサラリーマン 趣味は美少女ゲームやアニメ鑑賞 だいたいこんな感じだ。 『遅いよ。お兄ちゃん。』 洗面所の外から俺を呼ぶのはモモ。 自称28歳 俺の嫁 職業は俺の付き添いと話し相手 趣味はわからないから今度訊いてみます 『今行く。』 俺は口の中をゆすいで軽く顔を洗った。 会社に行く準備をして俺は家を出た。 俺の家はボロいアパートだがそれなりに気に入っている。部屋の鍵を閉めて近くにあるバス停まで歩く。 『よかったね。時間、間に合って。』 ( ああそうだな。) 俺は声ではなく思念としてメッセージをモモに返す。 もし声を出していたならば近所で俺は独り言の激しい野郎というレッテルが貼られただろう。 まぁただでさえ俺は陰湿で暗くて人を寄せ付けないダークオーラを纏っているから、近所では奇異な目で見られてると思う。
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