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俺は小学生の頃、教室の隅で読書をしているような子供だった。
クラスのみんなはグランドに出てサッカーをしたり、遊具で遊んだりしていたがそれに混じる事は無かった。
そもそも人と喋れなかった。
そんな中、クラスで荷田ウイルスと言う病気が流行った。
その病気にかかると邪気にとりつかれ悪ければ死に至るそうだ。
感染経路は俺自身と俺がよく触る物など様々。
『それ荷田が読んでた本だろ?マジきたねぇじゃん。』
とクラスの男の子が言った。
俺は図書室の本をよく読んでたから別の人が読み始めるとそう言われるのだ。
そうやって本に罪は無いのに本を馬鹿にされるのは辛かった。
俺はブックカバーを買った。
俺は中学生の頃、教室の隅で読書をしているような少年だった。
成績は体育以外オール5だった。
定期テストも学年トップクラスで頭は良かったが友達がいなかった。
そんな時に俺は一枚のイラストに出会った。
ピンク色の長い髪に深い蒼の大きな瞳で年は俺と同じ位の女の子のイラストである。
学校の図書室のパソコンで偶々見つけた物である。
勇気を出して図書室の先生に頼んで印刷してもらった。
それから俺はそのイラストを大事に持ち歩くようになっていた。
回りを見たらみんな友達がいるのに俺だけ一人で寂しかった。
話し相手が欲しかった。
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