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ここで聖香を半径5mの半球に万遍なく敷き詰めるとし、聖香の大きさを無視すると、面積は約39平方メートル。
正方形にして約6.3m四方だ。
仮にこれを高さ30cmの直方体にすると、体積は約1200L。
あれ?人体そんなあるのか?
もちろん、そのまま入れようたって無理だ!
仮に雪彦の体重を75kgとしても、同じ体格の男があと15人必要だ。
…とすると、方法は1つ。
雪彦が聖香を16倍以上に圧縮(濃縮?)しなければならない。
すると今度は聖香自体が反発し、これを押さえ込むのにさらにエネルギーが必要になる。
だからってやり過ぎると核力が発生して引き離せなくなり、核反応の危険も生じて命が危ない。
こうしてみると、聖香のコントロールは極めて難しい。
薔薇族の皆さんはこんな苦行に日々耐えているのだ。
大変だ……。
が、実は、雪彦の苦労を一発で無に帰すことができる人物がいる。
弓弦だ。
理由は、彼が使う黒聖香。
これは聖香の反物質だから……。
そう、聖香に当たると対消滅する。
すなわち聖香を掻き消すわけで、しかもこのとき莫大なエネルギーが発生するから、それが聖香の結合を切ってしまい、あっという間に障壁が崩壊する。
なんと、彼は秘密の戦いをも暴露できるのだ。戦いでは非常に迷惑になるかも。
ところで、こんな話をしているうち、白と黒の兄妹が気になってきたところだが、それはまた別の機会に考えさせていただく。
音哉、もうすぐ出番だぞ!!
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