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今日こそ入学式日和というように咲いた桜に晴れ渡った空。
去年は豪雨だったからな…
今年の一年生が羨ましい。
俺は豪雨の年の学年だから高校2年生だ。
今日は入学式の手伝いに来ている。
一応時給が出るし、橘先生のお願いされたから仕方が無い。
橘先生は英語の先生で、僕の知っている先生の中では一番仲が良い。
まぁ、俺が万年英語補習者だったというのも理由だが…
ん?
俺の名前か?
俺の名前は…
「和哉(かずや)~」
聞き慣れた可愛らしい声の持ち主が俺の名前を呼んだ。
「あぁ、七海か… 入学おめでとう。」
このコは俺の一つ下だが、幼なじみの内田 七海。
少し大人びた綺麗な容姿からか、男の高嶺の花ポジションになっている。
勿論俺は七海に恋愛感情を全く持っていない。
「1年ぶりだね! 彼女出来た?」
七海は去年受験生だったから邪魔しては行けないと思い、1年間全く会わなかった。
「あぁ、久しぶりだな。 全くいない非がつくリア充だよ。」
その言葉を待っていたかのように七海はクスッと笑い、口を開いた。
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