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「じゃあうちら、トシが半分になっちゃたんだね」
落ち着いたというか落ち込んだのか、理香はうなだれて、受け取りがたい現実を理屈としては理解できたようだった。
「ねえ、モモカは?どうなっちゃうの?ずっとこのままなのかな!」
「わからない。でもきっと元に戻る方法はあるよ」
さすがに娘を思うとお互いに冷静じゃいられない。
「どうやって戻るのよ、もうダメ!」
わ~と再び理香は泣き出した。
なんでコイツはすぐにダメだと結論を出すんだろう。
確かに俺の発言にも根拠はないが。
ダメだといったら、ダメな気がするんだよ。
ダメだとか弱音を言いそうな一歩手前で踏ん張るから
人は成長があるんじゃないか?
ダメと決めるのは他人じゃない。
自分がダメを受け入れるからダメになっていくんじゃないか?
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