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理香はわりとやんちゃな連中と付き合っていた。
俺はといえば、マンガ、アニメ、ゲームの世界にどっぷりつかっているオタク少年だ。
先述どおり中学時代はお互いに住む世界が違う。
「いや、用事っていうか…」
「なによ?今日理香休みだよ~っていうか、超意味わかんないしお前~」
確かに意味わかんないよな。
俺もだよ。
「ありがと、悪いね」
そう言って俺は理香のクラスを後にした。女子は意味わかんない~と最後まで言っていた。
なぜか腹はたたず、笑えた。
いや、笑ってる場合じゃない。学校にいないんじゃ放課後まで会えないじゃないか。
俺は朝の会がはじまる前に学校を抜け出した。
エスケープか?
当時の俺じゃ考えられないな。
何も疑問も持たずに学校へ行っていた。運動は苦手だったが勉強はそこそこだった。
学校をさぼったり、塾をさぼったりなんて考えは全く思いつかなった。
言われたことをやっていた。
それでいいと思っていた。
理香はわりと学校から近い場所に家があった。
風邪でもひいたのか?
そういえば最近、理香とは言い合いばかりで理香の体調など考えてもいなかった。もともと体が弱いヤツだったよな。
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