愛しきマリー

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愛しきマリー

ジャラララーン ある日曜日の朝。 カーテン越しに柔らかな日差しと小鳥のさえずりをどこか遠くに感じながら、久しぶりに見ていた君の夢の余韻をかき消すけたたましい音に飛び起きる。 騒音の元はすぐ傍らに居た。 「麻里、父さんの部屋へ入ったのか…。」 ため息混じりにつぶやきながら今年六歳になる娘を見やれば、自分の背丈と変わらないぐらいの古ぼけたアコースティックギターを抱きながら満面の笑み。
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