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音を繰り返す受話器をそのままに、机の上の瓶に手を伸ばす。 蓋を開けて、朱いカプセルを水を飲まずに唾液だけで飲み込む。 すると、体が軽くなって、目の前が反転した。 テレビさん、ソファーさん、冷蔵庫さん。 いつもボクのことを助けてくれてありがとう。 「いいんだよ、お互い様じゃないか」 と、声が聞こえてくる。 僕はとってもハッピーな気分だ。 世界平和万歳。 すっごくいい気分。 メリークリスマス、アーンドハッピーニューイヤー。それと、ハッピーバースデー。 そういった薬じゃないからそんな気分にはなれないけどさ。 反転すらしてない。 ただ飲み込んだだけだ。 これだけふざけた妄想ができれば大丈夫だよな、と自己満足してみる。 さて。 この薬は一体なんでしょう。 1、黒の服きた組織のもってた毒薬で、子供になったりする。 2、体と精神が切り離されて、死神代行になれる 3、ただの頭痛薬。 どーれっかな☆ 1を選んだ人! きっとサンデーが好きなのかな? 2を選んだ人! ジャンプが好きなんだよね? 3を選んだ人、常識人だよ、おめでとう! 正解? あ、書き忘れてたよ。 まあ、 答える気はないんだけど。 ……あ。 あの薬は、吸血鬼の吸血衝動を抑えるためにあるんだよー とか(笑) はぁ… 晩御飯買いにいこ。
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