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ーーーーーーーーーーーーーーー 「ああぁあぁああ゛あ゛ぁ!!」 痛い、痛い、イタい、いたい。 考えようとすればするほど頭痛は強くなる。 今は、さっきからの頭痛で何一つ考えられてない。 わたしが今、何を見ているのかわからない、焦点がまるで合ってない。 くるくるした床、歪んだ机、回る天井。 壁にぶつけたはずの右手は、頭の痛みに負けてよくわからない。 怖い、コワイ、こわい。 何が?あれ?それ?これ?どれ? 「あ゛…あ…ぁ…」 言葉がでない。声の出し方ってどうだったっけ。 痛みが引いてきたのか、痛みに慣れてきたのか。 少しだけ、楽になった。 「………!!……かはっ…!」 身体の中にあった物が逆流。すごく苦しい。 身体の力が抜ける。 吐瀉物の上に倒れ込む。 嗚咽でむせ返って、辛い。 顔や手にぬるぬると気持ち悪い。 「………」 身体が動かない。 視界が狭くなっていく。 あぁ、これだったのかな? わたしの空白、『』に入る記憶ってこれ? ーーーーーーーーーーーーーーー
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