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…やってしまった。 周りの空気が冷めていくのがわかる。 視線は全てボクに注がれる。 ……ははっ、スターの気分だぜ。 「あぁ、そう…ならいいけど…」 そういって話してきた名前もしらない(思い出せない)人は元いた輪の中に帰っていった。 みてわかる通り、ボクはとある病気にかかっている。 それはどんな人でも1度はかかり、自然と治っていくもの。 だけどボクは、治らなかった。治そうとしなかった。 厨2病は、ボクにとって、とても都合のいい病だったから。 と、何か意味深な感じでいってみる。 もちろん意味なんてない。 なんてことを考えながらクラスを出る。 少しずつクラスが騒がしくなるのを確認してから、2つ離れたクラスへと歩いていく。 ホップ・ステップ・ジャンピング…と、いろいろなステップを加えながら廊下を歩いていく。 何たって今ボクは最高に気分がいいから! と、わかりやすい嘘をつきながら、至って真面目に廊下を歩き、目的のクラスに着く。 「えっと、敷浪小夏さんはいますかー?」 と、誰も答えないことを問うのも面倒なので、目標の人物へと足を進める。 ……なんで寝れてるんだよ、騒音とか気にしないのか。 と、思いながら、幼なじみである敷浪小夏の背後へと立った。
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