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「今日、突然教育部の隊長が倒れたことは全員知ってるね?原因は未だ不明。そこで、東の国境近くにある祠の調査をすることになったの」
「何故、こんな時に祠の調査をするんですか?」
列の一番に並んでいる第二班班長がこの場にいる隊員の心を代弁するように口を開いた。
「それは……各部の隊長と祠には切っても切れない関係があるから、かな」
言葉を選びながら答える。
アリシア達隊長と祠の関係については、副隊長までしか知ってはいけない。
下手に話して核心を知られては、その者を始末しなければならなくなる。
「そう、ですか」
アリシアの言葉からそれが自分達の知っていいことでは無いのだと隊員は判断した。
そんなことを理解出来ないほど子供ではないし、言えないことがあるというだけで自分達のアリシアへの信頼が無くなるような安い信頼はしていない。
「…ごめんね。話を戻すけど、調査をするにあたって戦闘部に護衛の任務がきてるの。そこで、どこか行きたい班ある?」
ざわざわと話し始めた隊員達。
しばらくすると任務に行く班が決まったのか静かになる。
「(こういうところは助かるのよね
)」
一人、関心していると右から三番目の列の一番前の人物ー第三班班長ーが手を挙げた。
「第三班か…うん、いいと思う。それじゃあ任務よろしくね」
『はい!』
返事をするなり第三班は部屋を出ていった。
「他の皆は待機してて。何があってもすぐに出れるように」
全員が了解の意を伝えると集会はお開きになった。
隊員達が出ていった部屋は先程よりも広く見える。そんな閑散とした部屋に残っているのは、アリシアとレンだけ。
「…嫌な予感がする。レン、ロナウドの様子を見に行こう」
「わかりました」
二人はそれだけ会話すると部屋を後にした。
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