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お、おい兄貴! 後ろっ……!
くっ、光が……
光?
姦しく騒ぎ立てる男達につられ、俺も視線をあげる。
──目を疑った。
神々しい来光。
実に3ヶ月振りの太陽は、神のような存在だった。
俺が、神を信じたから……?
どうにしても破落戸共は、我が子を誘拐せずに逃げていった。
助かったのだ。
「ありがとう、父さん!」
「……お礼はお天道さまにいいなさい」
「でも、"お天道さま、出てきて下さい"って、お願いしたのは父さんでしょ?
ボク聞こえたよ!
お父さんが神様にお願いしてるところ!」
俺はその子の言葉に口をつぐんだ。
──ありがとう、神様。
俺はその太陽に、何度も何度も礼を述べた。
──────。
神様はやっぱりいるんだ。
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