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「見ろ、今のをやったのはあいつらのどちらかだ」
目の前に広がる爆炎の中から白いマントを羽織った男が二人、ゆっくりと歩み寄って来る
「えっと… まさか相手にするつもりですか?」
テオがルドの方を振り返る、するといつにもなくやる気になっていた
ルドはこんなに正義感が強かっただろうか
「当たり前だ!あの爆発の先には俺の家があるんだぞ!巻き込まれてるに違いない!」
やはり個人的な理由だった
ルドは強い あの爆炎だって一瞬で消せるほど強い
そんな男の怒りを買ってしまったのだ 気の毒としか思えない
「行くぞ!テオ!」
とばっちりを受けた自分に対してだが
ルドは腰に提げていた刀を、テオは腰の後ろの方でベルトに固定していた片刃の剣を構えた
どうやら相手もテオ達に気づいたらしく、さっきと同じ魔法『エクスプローション』を放った
「エクスプローションは小さな火種が何かにぶつかると発動する ならぶつかる前に消せばいいだけだ」
ルドはそう言って体を右に向け、左手を相手に突き出した そして
詠唱が始まる
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