〓悪魔編〓

3/9
前へ
/51ページ
次へ
ベルゼブル (Beelzebul)  ベルゼブル、またはベルゼブブの名で有名なこの悪魔の本名は、 バアル・ゼブルである。  「サタンに次ぐ実力の持ち主」、「悪霊の頭」、などとも言われ、強力な 堕天使であることは明らかだが、「蠅の王」という蔑称も持っている。  古代の人々は、蠅を、「死肉から生まれるもの」とし、悪霊を運ぶものと 考えていた。この忌まわしい蠅を従えているのが、ベルゼブルなのだ。  彼は元は地中海沿いにあった、カナン人の都市の神だった。 しかし国の滅亡によって屈辱感にまみれることとなった彼は、以後、 悪魔となり、敗者の持つ負のエネルギーを原動力とするようになったのである。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加