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今日でもう40回目の誕生日。
そうか…………もう40になるのか、と。
俺はため息を吐きながら思う。
今更祝ってくれる人もいない。
未だに独身で、只のサラリーマンで。
こんな俺を、想ってくれる家族もいない。
一人きりのいつもの部屋で、窓の外を見つめながらタバコを吸う。
なんだか最近は、すっかり毎日がつまらなくなっていた。
いつも、おんなじ様に会社に行き、おんなじ様に働いて、おんなじ様にこの寂しい部屋に帰ってくる。
こんな人生、本当につまらなくて、
物語にしたって、絶対に売れやしない。
そんなくだらないことを思いながら、ただ、ぼーっと、
窓から見える夜空を見つめていた。
<ピピピピッ>
突然携帯が鳴った。メールだった。
「なんだよこんな時間に…………」
どうせ会社絡みだと思いながら携帯を開く。
だが予想外だったその内容を、俺は思わず二度見した。
「私、今近所の公園にいるの。」
ここまではいい。だが問題はその続きだ。
「助けて」
いくつか改行がなされて、たった一言。
只の悪戯メールかと思った。しかし、その直後にまたメールがきた。
「助けて」
今度は、たった一言。
怖くなって、それでも気になって。
俺は、真夜中の街を走り抜けた。
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