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「願いを?」
女の子に聞く。
「はい、何でも一つ」
女の子は冷静に答える。
「えっと…………」
そんなこと急に言われたって、たった一つの願い事なんて、すぐに決まるわけがない。
「まだ決まらないから…………とりあえずうちにくる?」
何を言ってるんだ俺は。
40にもなるおっさんが、自分の子でもない女の子を連れて歩いていたら一見犯罪じゃないか。
だが…………こんな夜中に女の子を一人でこんな所に残すのも問題だ。
「じゃあ、泊まらせて頂きますね!」
女の子は楽しげに笑いながら言った。
まぁ、只の迷子ってとこか。
明日になったら、この子の親を探そう。うん、そうしよう。
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