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―次の日―
「うわっ寝坊したっ!?」
気が付いた時にはもう、時計の針は出勤時間を過ぎようとしていた。
慌てて服を着替え、顔を洗い、ヒゲを…………ああ、そんな暇はない!
飛び出す様に家を出て、会社に向かって走る。
幸い、俺が住んでいるのは会社の近くにあるアパートだった。
だから、走ればギリギリ…………
間に合わなかった。
結局、上司に怒られた。
さんざん説教を食らった後、デスクに向かう。
「ふぅ…………」
やっと落ち着いた頃、携帯が鳴った。
「…………メール?」
開くと、そこには
「おはようございます!昨夜の話は覚えていますか?願い事が決まったら、いつでも言ってくださいね!」
と、書かれていた。
「なんだこれ…………」
思わず呟く。
その直後、昨夜の事を思い出した。
そうだ、女の子を助けたら一つだけ願いを叶えてあげるとか言われたんだった。
訳が分からない。…………今は忘れよう。
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