この愛は…誰にも止められない

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「杏子、こったら広いマンションなんか借りよって…。 家賃、高かろう?」 「父さん、そげん高かもんでも無かよ。 それに、此処は買ったと」 久しぶりに方言が出たりする。 やっぱり、離れてみれば田舎はいいですな~。 何時かは、田舎に戻るのも悪く無いと思った私。 「え~、明日に帰るとね? 一日くらい、見物していけば良かのに…」 私は、食事に邪魔と長い髪をポニーテールにしている姿で、両親に言う。 「いや、師走でビニールハウスが忙しい。 今、隆明一人じゃけん。 戻るばい」 「アンタの元気な姿見れて安心したさ」 やはり、両親は在り難いものだと感じた。 久しぶりに、気持ちが和むと云うか…うんうん。 あ、因みに隆明は、私の兄さんの事。 だが、私は両親が今日、東京に出てきた理由は知らなかった。 「ところで、父さん達…なんで出てきたと? 仕事の何かでも有ったかと?」 「いや、違う。 実はな、杏子………」 父さんが話してくれた内容は、私にもびっくりであった。 父さんの下に一人、行方不明の様な妹さんが居たのは知っていた。 が、その妹さんが、先月に死んでいたらしいのだ。 しかも、今年18歳に成る息子さんが居るらしい。 父さんの話では、その私から見ると従姉弟になる息子さんが大学に入るにあたって、身元の保証人に成って欲しいと連絡が来たらしいのだ。 寝耳に水とは、正しくこのこと。 連絡をしたのは、その息子さんの居るアパートの大家さんだったらしい 「ほえ~、マジね? で? 今日は、その子に会ったとね?」 「うん、大人しい男でな。 なんでも機械工学科とか云う学科志望で、東京大学を受けたら1発ストレートで合格決定らしいと。 ただ、本人に話し聞いたら、お金の問題やら、住む場所の問題やらあるから、受けるかどうかは解らんと」 私は、そんな才能溢れる人間に遭遇した事が無いし、しかも身内と云うので驚いた。 「え゛ぇぇぇ-----っ!!? そんなのもったいないっ」 「だけんど、かなり金必要だし、な~」 と、父さんが云えば、横の母さんも口を揃え。 「うんだ‥働いて後からでもいいと思うし」
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