ガーベラの街

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その後も、私は彼に手紙を出し続けた。 しかし、一向に返事はこない。側近に聞いても、ただ首を振り「喜んでおられましたよ」 そう言っていた。 何日、何ヶ月と手紙を出し続けた。 しかし、1年後にも彼からの手紙は届かなかった。 彼は覚えているだろうか、今日という日を…今日は雨が降っていた。 私は傘を差した。あの日、初めて彼の家に行った時に差していた傘だった。 そして、私は彼の家に向かった。
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