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目を覚ますと、俺は全く知らない部屋に居た。
周りを見渡すと、蜘蛛の巣やらネズミやら・・・
とにかく、かなり汚い・・・
てか、俺が着ていた服が無くなっているんだが・・・
ボクサーパンツ以外全部無い。
靴下も・・・
「ようやく目覚めたか・・・」
「親父・・・」
俺は、つまらなさそうに部屋の中に入って来た親父を睨む。
「お前が余りにも目覚めるのが遅いから、お前の服が盗まれてしまったぞ」
「親父が取ったんじゃないのか?」
「何故、俺がそんな事を?」
「・・・」
駄目だ・・・
親父とは会話が成り立たない様な気がする・・・
「ほら、早く奪い返してこい」
「言われなくても・・・」
俺は立ち上がって、近くにあったボロボロのコートみたいな物を着る。
流石にパンツだけで出るのは、無理だ。
俺は親父が入ってきたドアを通り、外に出る。
「な、何だ此処は!?」
外を見た瞬間、俺はまるで別の世界に来たみたいだった・・・
中よりも酷い悪臭、崩れかけの家やマンション、見るからにヤバそうな連中、そして・・・死体の山。
一体、此処は何処なんだ?
本当に現実なのか?
「驚いたか?」
「あ、ああ・・・」
一体親父は何の為に俺を此処に?
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