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「あ!ジュリー!久しぶり!」
「はい、どうも」
「土曜日の夜に一人で飲んでるってことは、別れたのね?ふふっ」
「まあね」
いきつけのバーでカウンターにでも座っていれば、一人で行っても一人で飲むことはない。
こうやって誰かしら常連客が現れて、適当に会話が始まる。
まあ、始まるのは会話だけとは限らず、結構な確率で恋も始まったりする。
そして今、陽気に絡んできてるのは、前からよく誘われてる子。
「君いくつになったの?」
「何が?」
「年齢ね」
「女に歳を聞くの?」
「分かってないなー。女の魅力っていうのは、歳を取らないと出てこないんだから」
「えー?若い方がいいでしょ?」
「恋愛においてまで子供の相手はしたくないねぇ。実は出来れば年上が良かったりするんだけど」
「冗談でしょ?50代でもいいってこと?」
「失礼な。50代上等ですが」
「やだー!」
やだー!ってね君、その青い反応に恋心を擽られることはないのよ。
だから何度誘われても、つまみ食いする気にもならないんだけれど。
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