新入生歓迎会と…?②

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ね?と笑いかけると、小さく頷く和音くん。良い子達だな〜〜〜〜!なんで俺の親衛隊員なんだ…?不思議でならない…こんなにも脳内腐ってるのに!場違いにも程があることを考えていると和音くんがバッとこちらを見るのでビクッとした。 「あり、がと…浦瀬様」 その表情を見て、ああもう大丈夫だなと思った。 『どういたしまして』 たたたっと和紗くんを抱えてる宏先輩の元へと駆けてくのを見送って、さあどうしよう!となる 「夕、話はある程度聞いたしな、このまま続けても構わんが…」 和紗くんを軽々と抱えている宏先輩がこちらを心配そうに伺う。心配すべきなのは俺ではないだろうに… 「あ、の…浦瀬さま」 『ん?』 「どうか、このまま、続けて下さ…い。和紗も、僕も、浦瀬様には、楽しんで欲し、いから」 口下手でも、一生懸命に言葉を選んで伝えてきてくれた和音くんにほわほわと胸があたたかくなる感覚。 『わかった、2人の分まで思いっきり楽しむから…逃げ切ってやるんだ!で、終わったら会おうね。楽しいを分けてあげるね。』 「…!!…はいっ…楽しみ…」 2人のバッジは青色に点灯していたから逃げる側で、まだ捕まっていない。でもここで離脱する、ならばレインボーの俺が2人の分まで…!元より捕まる気はないけど、気合い入れていこう。 上着回収も兼ねているけれど、2人ともっとお話ししたいなって思ってる。目の保養。 和音くんは歓喜あまって泣きそうになっているみたいで、幸せを噛みしめるようにブンブンと首を縦に振っている。脳震盪にならないようにね 「ほんなら、続ける感じやな。俺からもありがとな、本来なら見回りの役目なんだが…不甲斐ない。後日、呼び出しあるかもしれへんけど」 『そうですね。いえ、全部防ごうだなんて難しい話ですよ。同時多発クソ野郎テロなんてされることもあるかもしれないし、対処しきれないこともあります。あーはい、多分行くと思います。2件目なんで』 「同時多発クソ野郎……え?ああ、ありがとな…?ん?2件目…?」 ポカンとしてる宏先輩間抜けだなあ。もしかしたら同時に金髪クソ野郎が湧いてくるかもしれないからさ。もはやテロやん。そんなことになれば全員祟ってやる。 被害者1件、目撃者&撃退者1件で計2件の事件に関わっているから雪先輩はなにも言わないけど、まあ〜〜詳しい話とか?あるでしょと覚悟はしている。 そうだ… 『落ち着いたあと、2人に経緯を聞くにしても、俺も同席していいですか?』 「ああ、それは構わん。」 思い出したくもないだろうことを話すのはキツい、だから側にいてあげたいと思った。根掘り葉掘り聞くようなら止めれるし。
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