2420人が本棚に入れています
本棚に追加
/144ページ
表紙変えましたー!!!画質良い表紙見たい方は104ページ(下までスクロールしてね)に飛んでください!!ぜひ!!しばらくこれで行きます。白星
追記:今、5000スター目いただきました!キキさん?かな?皆様ありがとうございます!何かやりたいですね。2022.8.23
__________________
「時間になっちゃった…もっと夕といたかったなあ」
神野先輩の声が聴こえてきたと思えば、交代の時間になってしまったようで涼音先輩があからさまにシュンとしている。
『ほら行った行った〜見回り大事でしょ?またいつでも会えるからさ、ね?スーちゃん』
「ん゛ーー…ここに居て、出ちゃダメ、守ってくれんなら行く…」
普段の間延びした話し方がなくなると、本気かななんて思う…実際そうなのだけど。眉間に皺寄せて、懇願にも似た駄々こねてる涼音先輩に苦笑する。
『ここに居るのはいいけど、ズルみたいで…いや、今更だわ、色々やってたわ俺…』
『いいよ、でも捕まりそうになったら逃げるから!ここ端っこだし逃げ場ないけど!』
「よかった…うん、そうして貰えると助かる〜捕まらないでぇ…外から逃げたらいいよ〜」
安心しました!とドデカく顔に書いてあるわ。よかったね…え、なにこの子こわい。外?ここ6階ですけど?
『命懸けの鬼ごっこか…?』
「いや、夕なら平気じゃないかなあって…良く木登りしてたし?」
『誰が猿じゃ…』
「そんなこと言ってなぁい」
確かにユウヒで活動してるときも高いとこ登ってたりもしたけど、木に登るのはたまにだぞ。
それより早く行きなよ…と涼音先輩の背中をぐいぐい押していく。特に抵抗もなく進んでいくから、まあ行く気にはなってくれたらしい。
「じゃあねぇ…そうだ、ちょっと右向いて」
『右……?なに、』
言われたまま反射的に右を向いてしまったことを後悔した。左頬に一瞬、柔らかい何かが触れてチュッと音を立てて離れていく…言わずもがな
「えへ、ほっぺにちゅーしちゃったぁ」
『は、ちょ、は???こ、コラァ!!!???』
「見回り頑張ってくるからご褒美あってもいいよね〜やる気出てきたぁ…じゃ、行ってきま〜す」
パッと振り返ったが、手を振って良い笑顔で翡翠部屋から出て行く涼音先輩は逃げ足が速くて追う気にもなれなかった。不意をつかれたとはいえ、先程から油断しすぎな俺。えへ、じゃないのよ!
頭を抱えて蹲る。
『ほんとしてやられたんだけど……しかもあの目』
顔が離れた瞬間の、ほんの一瞬
涼音先輩はいつものおチャラけはなりを潜め、慈しむように目を細めこちらを見ている様は妖艶とも言える。一見、変わらないようにも感じるが、少し違う。
『俺にやらんでくれ…』
涼音先輩からのスキンシップは慣れているつもりだったが、たまに乱される。若干、左頬が熱く感じた。若干な。
これ涼音先輩ルートやん?と作者は思った___
最初のコメントを投稿しよう!