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「たすけて…」
声を噛み殺して隆に助けを乞った。
「どうしたんだよ…?大丈夫か?今どこにいるんだよ?」
隆の問い掛けに声を絞りだすようにして答えた。
「いつもの公園…」
隆は直ぐに行くとだけ答え、電話を切った。
不安定な時にいつでも駆け付けてくれる隆。唯一の心の支えだと実感した。
そういえば私と隆が初めて出会った日もこんな風に隆は助けてくれた。
親と喧嘩をして家を飛び出し偶然辿りついたこの公園で一人泣いていた私。
その公園を偶然、自転車で通りかかったのが隆だった。
泣いている私を見つけ、わざわざ自転車から降り、慰めてくれた。
初対面だとは思えない程、隆の側は落ち着いて、悩み辛みをさらけ出す事ができた
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