はじめ

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一人っきりの帰り道。 そう、いつもと変わらないひとりぼっちの帰り道だった。でも、その日はどうかしていた。 いつもの日課のよう僕は、ただぼっーと空を見上げていた。 広がるのは僕を嘲笑うような青い空。 すると、馬鹿みたいに青い空から心がきゅんと踊る何かが僕の瞳のなかに映りこんだんだ。 あれは毎晩のように夢見た伝説の 僕の愛しい真っ黒いなにかのもさもさかなかたまりなのかもしれない 天使のように天から舞い降りてくるもさもさの黒いかたまり。 はぁああ、あの曲線美 きっと大きくて柔らかくてふかふかで、ぎゅっとしたら気持ちいいだろうなぁ なんて空を見上げふんわり頬を赤らめ、近づいてくるもさもさを、ただ僕はぼーっと見つめていた。 なにも考えずぼーっと見ていたんだ。 ぼーっとしている僕に必然的に黒い固まりは、ドカッと僕へと直撃し、 鈍い音が脳内に身体中へと響いた。 .
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