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倒れている魔物を目を向けつつ、尻餅をついたままの男の子にも目を向ける。 綺麗な銀色の髪に 鮮やかなエメラルドの瞳 スラリとしたスレンダーな身体に 童話の妖精みたいにぴんっと尖った耳 あら、やだ、格好いい。 「すまない」 じっと見つめていると彼はうっすら脂汗を浮べながら、右足を押さえ小さく言った。 顔色はうっすらと青く、とても苦しそうだ。 まるで、---のようで。 「貴方、怪我してる」 「あぁ少しな」 少しだけ震える僕の声 うまく話せると思っていたのに… 僕の問に彼はか細い声音で答える。 怪我のせいで魔物と戦えなかったのか。結構な重装備もしているし、ギルド員なのだろう。 .
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