はじめ

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地味にいたい、涙出てきた いや本当に痛いし、柔らかくない これ絶対きっと頭割れてる ずきずきと傷みは踊る 重く思い通りに動かなくなった身体を動かし頭に触ると、べちゃりという音とともに、たくさんの赤が手のひらにお土産として帰ってくる。 真っ赤だ。 あぁどうして身体が動かないんだろう。 どうして身体中が痛いの。 なんで頭だけではなく、身体中から血が出ているんだろう。 でも、そんなのどうでもいいや。 退いていく身体中の傷み 低下していく思考力 霞んでいく瞳 薄くなっていく意識 あぁこの感覚、まただ。 ねぇ母さん、聞いてください 黒いもさもさはもふもふではなく、むしろごわごわで固かったです。 .
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