♯1 皇月シグナの災難

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基本的に観察部の活動は、 人間の行動について時には影から時には、生徒会室に連れ込んで行われる。 一言で言うと怪しい集団だ。 メンバーは、生徒会の役員で構成され会長のソアさんを部長に先輩とあと二人、部員として活動する。 俺は、部員でも生徒会役員でも無いが観察対象として協力して、いや協力させられていると言った方が正しい 「さて、シグナも連れて来た事だしメンバーは少ないが部活動を始めるとしよう」 触手を蠢かせ席に座ると ソアさんは、怪しい革張りの大きな本を取り出した。 この世界で唯一、人間を記したとされる人間異本上下巻(税込み六千八百円)人間のあらゆる行動を記した本らしいのだが その内容は正直言って酷い 絶対、出版社の連中は人間を知らないで書いたであろうと 人間の俺が思えるぐらい酷い内容だった。 まあ、あっちの世界にも似たような本があるから人の事は言えないが……。  
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