第一試合延長戦~魔王とサブキャラ~

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「…………風紀委員長を倒せ」 兎錦がそう言った瞬間、クラス中が騒がしくなった 「ふ、風紀委員長を!?」 未来が青ざめる 「なんだ、そんなに強くなってんのか?」 俺は首を傾げて未来に聞く 「当たり前だよ! 生徒会長の次に強い人なんだよ!?」 へぇ………やるじゃん 「で、裁弥、どうするんだ?」 兎錦が聞いてくる 「もちろんやり合うに決まってるだろ」 障害は潰すに遅かれ早かれ越したことはない 第一、風紀委員長とは知り合いだし いろいろと因縁があるからな 「……わかったじゃあ委員長に伝えてくる」 兎錦はそう言うと教室を走って出て行った 「…………裁弥君」 未来は不安そうに話し掛けてきた 「何だ?」 「本当に風紀委員長と戦うの?」 未来は緊張した感じで聞いてきた 「当たり前だろ、いつかは障害になるんだし 今のうちに叩いておいて間違いはないさ」 大体、あいつは構ってちゃんだから今戦わなくても近いうちに戦うことになるしな 「た、確かにそうだよね……」 ………何かいつもよりも歯切れが悪いなこいつ 俺は未来の頭をくしゃくしゃっと撫でる 「安心しとけ、俺は天下の裁弥だぜ?」 そう言うと未来は笑顔で頷いた やっぱ笑顔の方がいいな
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