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家に帰ると、すぐにリビングのドアを開けた
部屋にはだれも居ない為、暖房など利いてはいない
外から見て、どこも電気が点いて無かった為、母親が寝ていたのは予想が付いていた
まず、テーブル周辺を探す
犬がソファーで寝ているだけだった
テーブルの下も見たが何も無い
一応キッチンの周りの床も見たが変わりなかった
どこに居るんだろうと思いながら、2階の自分の部屋に向かった
布団があるだけだった
その布団をめくるのにも勇気が入った
何も無かった
見落としがあるかも知れないと、もう一度リビングに向かうが、やはり何も無い
少しためらわれるが、1階にある、母親の部屋を開けた
予想通り寝ていた
布団越しに、肩を叩くように起こそうとした、だが起きなかった
顔を見ると、目が腫れている
泣き疲れて眠ったのだろう
もう一度肩を揺すった後、探す手立てがなくなった事に気付いた
いや正確に言えば、2階の弟の部屋があるのだが、弟は仕事がある日は朝が早い、との思いから除外していた
そうだ
既に事は起こった後なのだ
今更、何かをしようと思っても、時は過ぎている
悔やむにも遅い
僕は、庭に穴を掘った
飼い主は、その、飼っている物が終わるまでが、飼い主の責任だ
掘れる所まで掘ってから、寝る事にした
酒の力を借りて
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